少しでも安いバーチャルオフィスを選ぼうと、入会金や月額利用料の価格を重視される方は少なくないでしょう。しかし、安いバーチャルオフィスには、それなりの理由があることも知っておく必要があります。
編集チームが調べたところ、東京都内で月額500円以下でも利用できる安いバーチャルオフィスはいくつかあります。ただ、その多くが住所貸しのみの料金で、郵便物の転送などのサービスはオプション扱いになることがほとんどです。
例えば郵便物の転送について、安いバーチャルオフィスには「1回あたりいくら」という従量課金制のところもあり、郵便物の多い会社なら毎月の利用料は万単位になる場合もあるでしょう。
また、月額利用料が安くても入会金が高かったり、更新料や解約手数料が必要だったりするところもあります。コストでバーチャルオフィスを選ぶときは、総額でいくらになるかというシミュレーションをすることが大切です。
格安をうたうバーチャルオフィスには、リスクが潜んでいる点も認識しておきたいところです。
いちばんのリスクは、バーチャルオフィス運営会社が倒産すること。倒産すれば、自社の住所も電話番号も使えなくなり、余計なコストがかかってしまいます。実績が多く、安定して運営している会社を選ぶことがポイントです。
また、サービスの質が低いバーチャルオフィスも安いところには散見されます。会議室がないバーチャルオフィスもあり、商談やミーティングの多い事業者だと会議のたびに別途コストが必要になるうえ、顧客や取引先に不信感を抱かせる可能性もあります。
このほか利用者の質も、安いところだと注意したいポイントです。顧客をエントランスから会議室に案内する際、マナーの悪い利用者がいると不信感を抱かれるかもしれません。
信頼できるバーチャルオフィスを選ぶには、「信頼できる運営会社」を見極めることが重要です。例えば、運営実績の多い(長い)会社ほど、さまざまなサービスが用意されていますし、何か不測の事態があっても柔軟かつスムーズに対応してくれる安心感があります。
また、エントランスの受付スタッフの対応力も注目したいところです。受付スタッフは、自社の顔ともいえる存在ですから、感じがよく臨機応変に対応してくれるかという点も、見学の際に注目しましょう。あわせて、「どんな会社や人が利用しているか」という点も確認しておくと安心です。
月額利用料の安いバーチャルオフィスには、それなりの理由があります。価格だけで決めるのではなく、運営会社の実績と、スタッフや利用者の質も確認したうえで決めることをおすすめします。
【選定基準】
2022年6月1日時点、Googleにて「バーチャルオフィス 東京」と検索し、全検索結果の中で「バーチャルオフィス」のサービス内容が記載されていた運営会社39社の中から、設立10年以上の企業をピックアップ(結果19社)。
その中から、「料金の安さ」「セキュリティ面の高さ」「レンタル会議室付」でおすすめの会社は下記のように選定しました。
・マックスコーポレーション:設立10年以上の運営会社19社中、一番低価格でバーチャルオフィスを提供(※口コミも悪い口コミばかりじゃない会社を選定)
・Karigo:設立10年以上の運営会社19社中、ISO取得の会社の中(3社)で一番低価格でバーチャルオフィスを提供していて拠点が多かったバーチャルオフィス
・ワンストップビジネスセンター:設立10年以上の運営会社19社中、東京都内にレンタル会議室を持つバーチャルオフィスで拠点が一番多かった